韓国のバスガイドさんの言葉

ボンジュール マダム
いかがお過ごしでしょうか。

東北新幹線「はやぶさ」が開通し、
あちらへの春の旅行計画をなさっていた方も
多いのではないでしょうか。
だから今回のブログには、楽しい春の旅行着
について書こうと思っていたのですが、
突然起こったこの大災害・・・
言葉を失ってしまいます。

今日、お店にいらしたお客様方と
「何をしてあげたらよいのか」と
話し合いました。

ともかく、何もかも失くし
寒さに震えている人達に、まずは物資を
送ってあげましょうと話し合いました。

関西地震の時、皆から送られ過ぎて
その始末に困った という話も出たのですが、
そんな話は後日談でのこと・・。
「ともかく送ってあげなくては・・」
と結論が出て、早速帰宅してから洗濯機を
回し始めました。
せめて清潔できれいなものを・・と。

今度の定休日、孫の卒園式が終わったら、
その荷作りをしようと思います。


それでは、連載エッセー [心の糧Ⅱ] 
第13回目をお贈りします。

韓国のバスガイドさんの言葉

韓国のバスガイドさんの言葉

随分昔の事だけど 
韓国で ある大会があってね 
じいじと一緒に行くことになったの 

その時 じいじがこんな話をしたの
「前に韓国へ行った人達が皆 
豊臣秀吉の朝鮮征伐の事を 今だに恨んでいて 
いやな思いをしたから 
もう行きたくないって言ってるんだ」と・・

ばあばはそれを聞いて
「青天の霹靂」のような驚きをしたんだよ
だって 豊臣秀吉って
ずっと ずうっと 昔の人でしょ
今でこそテレビの大河ドラマで 知っているけど
その頃は 歴史上の人物ぐらいにしか 
知らなかったんだもの

ばあばは 
戦争が大嫌いな人間
ばあばは 終戦後に小学校へ入学したから
「戦争は いけない事」だって考えを
植え付けられているの
終戦後に小学校へ入った人は 皆そうだよ
ばあばは
「イヤダ イヤダ そんな国へ行きたくない」
と 正直思った
でも じいじが行くので 
一緒に付いて行ったの

大会も終わり 観光バスに乗せられ 
名所めぐりに出かけたのよ
親切で 優しい感じのガイドさんだった
「アリラン」と云う韓国の歌を唄ってくれてね
それを唄う前に 静かに話し出したの

「豊臣秀吉が朝鮮征伐として
この国へ攻め入って来たこと・・
それが為に いつまでも
韓国人の感情の中に 
日本を恨む気持ちがある
私は学校でそのことを習った時 
確かにそういう気持ちを覚えました

けれど 
勉強をして
もっと様々な世界の歴史を知り
人間というものを知ってくると
日本だけを責める事ではない・・と
思うようになりました
もし韓国にも力が有ったら 
同じことをしていたかもと思います
朝鮮半島の中での 
民族同士の戦いの為に
そんな力がなかったというだけです

人もそう 
国もそう
力をつけてくると 
必ずもっと所有欲が起こり
他の国を攻めるようになる
攻めるとなれば 攻め安い所から攻める
この韓国は半島の国です
地形的に見ても攻め安い
まずここから攻めて・・と 
思うのは当然のことでしょう

特別日本だけがした事ではなく 
韓国の歴史は
こうした地形から 
攻め込まれることが 
繰り返されてきたのです

韓国の土壌は
殆どが 岩なのです
農民たちは
大変な苦労の中で作物を育てています
そうして育てる作物が
戦のたびに 
兵士により踏み荒らされる
そんな 苦労を踏みにじられる
悔しさ 悲しさの
繰り返しの中で なお
農民は明日のための作物を作り続ける
アリランの歌は
繰り返し 繰り返し起こる 
苦難に負けず
明日に向かって歩んで行こう・・
峠を越えて行くんだ・・
という意味の含まれた歌なのです」

ばあばは 豊臣秀吉の名前が出た時
「あぁ やっぱり・・」と 身構えてしまった
けれど ガイドさんの美しい哀調のある歌声と
このお話は
ばあばの心に 本当に沁み入った

戦のもたらすもの
誰かの
所有欲や
権力欲を満たすために
沢山の人々の
毎日の努力と苦労を
無にしてしまう
そして明日への希望をも
踏みにじってしまう事になるんだよ
潰された作物を手に
悔しさと悲しみで 体を震わせながら
涙を流している 農民の姿が
目に浮かぶようだった

本当に戦争は
「してはいけない事」なのだよ
勝っても負けても 
互いの国の人々の間に
いつまでも いつまでも
「わだかまり」を残すものなんだよ

幾星霜を過ぎても 
自分とは 何の関係もない人の起こした事で 
恨んだり 恨まれたりする 
悲しさ 愚かさ・・・

人の心の習性なんて
簡単には見過ごせられない このマイナーな感情
戦争の大きな原因になるこの感情は
どうしたら払拭できるんだろう

ばあばは このガイドさんの話を思い出しながら
「そうだったんだ・・」と
この解決方法が一つ解ったようでした
それは
「勉強をして 
もっと様々な世界の歴史を知り
人間というものを知って
恨みの感情が消えた・・」と 言った言葉

それを解決するのは
いろんな勉強をして
知識として覚えるだけでなく
それを通して 深く広い心を養う事が大切なんだね

そうして 人 皆が 
深い心 
広い心を持てば
戦争なんか無くなるのだろう・・って


©ささきけいこ


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