お父さんのお話  その3

Bonjour Madame!

お元気ですか?
先日 東京へ出張の折、仕事先の女の子と 
この前の大地震の話になりました。

あの時は、怖さと恐ろしさでパニックになって
泣いてしまったそう・・。
「でもね、最近は大きな怪獣の上に乗っているんだって思うようにしたの。ほーら、また動いたぞってね。」
笑いながら 怪獣の背にユラユラ揺られている様をして、「だって 地球って生き物だって事、本当に解ったんだもの・・」と話しておりました。

みんな強い! 元気! 面白い! へこたれない!

お店には、秋物がぞくぞくと入ってきております。
この秋は どんなおしゃれをしましょうか・・?

9月18日より10月18日まで
好評の「ランチフェアー」を開催します。
美味しい食事をして、おしゃれ心を満喫させて
楽しい秋の一日を!

それでは、連載エッセー [心の糧Ⅱ] 
第26回目をお贈りします。


お父さんのお話  その3
姉から富士登山をしたと便りあり。
よーく見て! 頂上目指して富士山を登る姉を描きました。


お父さんのお話
その3・・家族みんなで大笑い

日本に帰ってから 一先ずは 
一家で 田舎にあるお父さんの実家に
身を寄せたけれど
お父さんは 
設計士の仕事に戻ろうと決心して
町に移り住んで 事務所を開いたの

一生懸命お仕事をして 
段々生活も楽になって
いつだったか 誰かが
何か買ってくれない事で 我儘云ったら
「引き揚げて来たときには
身一つで 何もなかったのに 
何を言ってるんだ
家の中を見渡してごらん
物にあふれているのに
まだ我儘を云うつもりかい」って言うの
その言葉で回りを見渡したんだけど 
物が多すぎて
ごちゃごちゃしているお部屋の有様を見て
思わず噴き出してしまった
「よくぞいろいろ買ったもんだ・・」って
家族みんなで 
大笑いしてしまった事があるよ

お父さんの世代の人は 
どんな気持ちで
あの焼け野原だった日本の世の中を
今のように復興させ 
豊かにしていったんだろうか

戦争が良いことか 悪いことか 
そんな個人的な意見など
日本の政策の前には どうしょうもなく
何も言えずに 兵隊として
戦場に送られていったのだろうね

戦争のない今
それを批判したり 
拒否することは簡単だけれど
中々出来ることではない・・ 
という証拠に 
今も あの「自由の国」アメリカの若者達は
戦場に行かされ
毎年毎年 沢山の人達が
死んで逝くのを見ても解るよ

ばあばは
戦争は「いけないこと」だって
学校で教え込まれたから
お父さんが 
戦争に行っていた時の事など
仲間と笑いながら話していると
何だか怒れて仕方がなかったのね
「戦争なんかして・・」ってね

あれから何年が経ったのだろう・・・

最近ふっと こんなことを思ったの
ばあばは女だから
赤ちゃんを産んで 育て上げてきたでしょ

子供は 良くも悪くも
周りの人達を見て育つものなの

そして教え込まれた事を
鵜呑みにして育つものなの

でもねぇ
人は歳を重ねる毎に 色々な経験を経て 
自ずと見えてくるものがあるんだよ
ばあばは たとえそれが
どんなに「小さい世界の中での経験」であっても
この身で見た
この身で聞いた
この身で感じた
そのままを
何かにおもねたり へつらったりしないで
あなた達とお話してみたいって思ったんだ・・

© ささきけいこ


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